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お話の続きは異世界で

第1章 佐藤くんの小説を読んだら

そもそも、ウサギって笑うの?

ウサギの生態が分からなくて

「は…」

吐息と共にそう呟くのが精一杯だ。

よく考えれば生態うんぬんの前に、ウサギは日本語を喋らないだろう。

だけど、その時はそんな事すら考えもしなかった。

戸惑う私に、ウサギはもう一歩近づくと

「でも、これはいけません」

そう言って、机の上から1枚の紙を手に取った。

「あ!」

私のメモ!

佐藤くんの小説を読んだ感想や、アドバイスを書き綴ったものだ。

ウサギはそれを見て、髭を震わせた。

「ちょっと!勝手に見ないで!!」

メモを取り返そうと手を伸ばしたのに、ウサギはヒラリとかわした。

「思った通り」

「返して!」

どうせ安直な事しか書いてないって言うんでしょ!?

馬鹿にされているのは、雰囲気から察した。

ウサギを睨み付けて、右手を広げて差し出した。

だけど、ウサギはメモをくしゃりと握り潰した!

「ちょっと!」

何すんのよ!?

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