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お話の続きは異世界で

第10章 高く跳び上がって

喜んだ私達に、パンダウサギさんは肩をすくめる。

「それじゃ刀は振れないんじゃなぁい?」

ため息混じりの指摘に、信さんは正座したまま

「そ、そうじゃな」

小刻みに頷くと、そこから立ち上がろうとする。

する…んだけど

「お、うん?何じゃこれは!?」

ぐらぐらとバランスを崩しながらも立ち上がり、ついに空中で仁王立ちした!

「わぁっ!すごい!立てた!!」

「こ、これは…!」

単純に喜ぶ私に、信さんは困り顔を向ける。

ちゃんと立ててるのに、どうしてそんな表情をしているんだろう?

「信さん、どうしたの!?」

小首を傾げて訊けば、信さんが小刻みに体を震わせて…

「信さん!?」

「いや、武者震いだ!気にするまでもない!」

気にするなって…

見れば、腰は引けたままだし、信さんの膝がぶるぶると震えている。

「もしかして…怖い?」

「いや、その様な事は…」

信さんは焦ったように否定する。

だけど私の問いに答えるように、信さんの顔から冷や汗が流れていった。

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