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お話の続きは異世界で

第11章 故郷目指し、いざ行かん

「って事だな」

カエルもやれやれと肩をすくめてみせる。

よかった。

やっとで目的を果たせて、何だか和やかな雰囲気が漂いだした…と思ったら

「そうね~。じゃあ、あと2本ね~」

パンダウサギさんの言葉に、周りの空気が凍った。

「え!?」

「何よぉ。3本にしようって決めたでしょ~?」

え…そうだっけ?

「ああ…そう言やぁ、そうか」

「じゃが、そのように要り用ではないやも知れぬ」

もう終わろうとしてる信さんを、パンダウサギさんは腰に手を当てて見下ろした。

「いいから!やりなさいよぉ!!」



パンダウサギさんに急かされながら、信さんは薬草を切り落とした。

空気の層から降りて、3本を一抱えにして持ち上げると

「ならば、これを届けねばな」

「うん。お母さんに早く飲ませないとね」

これでお母さんの症状が良くなるといいな。

信さんも安心して笑えたらいい。

その為には、早く届けないと!

するとパンダウサギさんが小首を傾げた。

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