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お話の続きは異世界で

第12章 川のほとりで語らえば

川下りなんて、私には初めての経験だ。

でも、私の不安を吹き飛ばす程に、川の流れは穏やか。

遠くで鳥の鳴いてる声なんか聞こえてきちゃったりなんかして。

この世界に来て、初めて何も考えずにいられる。

それがこんなにも心地いいなんて…

「何だかとっても爽やかだなぁ…」

幸せな気持ちのまま呟くと、カエルが振り向いて口を歪めた。

「へっ!呑気な声出しやがって」

「だ、だって、やっとホッとしたんだもん!」

ずっと探してた薬草は見付けられたし。

次の場所まではこのまま川の流れに乗っていけばいいんだし。

呑気な声が出たとしても仕方無くない?

「それにしても綺麗じゃない?」

「そうかぁ?普通だろ~?」

カエルが進行方向を定めて岩に舵取り棒を当てる。

小舟は緩やかに曲がりながら進んで行く。

「ねぇ、この川の水って飲めると思う?」

「はぁ!?」

私の疑問に、カエルは面食らっている。

「凄く澄んでるし。飲んでも平気そうじゃない?」

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