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お話の続きは異世界で

第13章 夕焼け空に星ひとつ

青い空にたなびく雲は、薄く広がっている部分は陽の光を帯びて朱く輝き、厚みを増すにつれて黒くなっていく。

その陰影が、まるで良くできた絵画のようだ。

「すっごく綺麗じゃない?」

外を眺めながら話すと、タンタンはピョンピョン跳ねながら抗議してきた。

「それどころじゃないんだって!」

「何?どうしたの?」

「理穂(りほ)が辞めるって!」

「はい!?」

嘘だぁ~。

そんな簡単には騙されないよ。

笑ってそう答えようとした…のに。

タンタンの顔を見たら、笑顔が強張ってしまった。

「…話してくる!」

それだけ言い残して、部室へ向かって走り出した。

理穂とはクラスは違うけど、部内でも仲良くしてた。

相談もなくいきなり辞めるなんて…どうして!?

部室は図書室の2つ隣の資料室。

そこまでの距離がやけに長く感じる。

階段を二階分駆け上がり、角を曲がったその先――

横開きのドアに手を掛けようとしたら、ひとりでに開いた。

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