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お話の続きは異世界で

第13章 夕焼け空に星ひとつ

そして、お互いに感想言い合ったり、作品を見せ合ったりしたい。

眉を下げた私を見て、佐藤くんは顔をしかめた。

「もう書けないんだと」

「……へ?」

「どれだけ考えても何にも思い付かなくて、しんどいんだとさ」

「そんな…」

小説の話をする時、いつも楽しそうに笑顔を浮かべていたのに。

理穂がそんな悩みを抱えていたなんて…

「…知らなかった」

「だから、さ」

佐藤くんが1歩間合いを詰めてきた。

「苦しさから解放されたくて動いてる人に、追い詰めるような真似、すんなよ?」

「そんな…」

そんなつもりはないよ!?

ただ私は……

口を開こうとした…のに。

佐藤くんの言葉に、何も言えなくなる。

「そういうのって、おこがましいって言うんだよ」

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