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お話の続きは異世界で

第13章 夕焼け空に星ひとつ

「行き先…?」

そう言われても、全く要領を得ない。

そもそも私達は明確な行き先を決めていた訳じゃない。

ただ、川の流れに沿って移動してただけ。

なのに、行き先を決められた?

ポカンとする私に

「ほらよ」

そう言って、カエルは一枚のチケットを見せてくれた。

幅5センチ、長さ10センチ位の大きさの黄色い紙。

良く見れば、可愛らしい女の子のイラストと共に、緑で縁取られた赤い文字が書かれていた。

『ひとときの夢と運命の出会いを』

「…何これ」

まるでインチキ占い師の煽り文句みたい。

あまりの怪しさに眉を潜めると、カエルは片方の口元を歪めて

「船着き場に着いたらこれを渡せってよ」

「船着き場?」

「ああ。この先に、その船着き場があるんだろうよ」

カエルは船の進行方向を見つめている。

同じように視線を向けるけど、船着き場なんか影も形もない。

遠くに見える山と、空が綺麗に広がっているだけ。


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