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お話の続きは異世界で

第14章 遠く聞こえる音楽は

「クニオサ?」

聞き返せば、カエルはガリガリと頭をかいて

「それも分かんねーのか。国王?って言ったら分かるのかぃ?」

「あー、うん、国王ね。分かる分かる」

なんだ。国王か。

変な言い回ししないで、最初からそう言えばいいのに。

って!

「国王!?じゃあ信さんって王子様なの!?」

「ま、そうなるわな」

「えーっ!」

カエルは今更何言ってんだとばかりに目を細くした。

冷たい目線に晒されながらも、ただ驚くしかない。

「だって…それっぽくないのに!」

「ひっでぇなぁ」

そう言いながらも、カエルはプッと吹き出して笑いをこぼして

「まぁ、元服でも済みゃあ、それなりに見れるようになるんじゃねーの?」

「どっちがひどいのよ」

カエルだって、相当なこと言ってるよ?

私もつられて笑いを浮かべる。

ふぅん。元服…か。

私の知ってる元服って、昔の成人式みたいなもんで、15歳でする儀式なんだけど。

こっちの元服って、違うのかな?

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