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お話の続きは異世界で

第14章 遠く聞こえる音楽は

「過保護」

パンダウサギさんに対しての憤りなんだろう…けど。

弟を可愛がってる、ってのと、何が違うんだろう?

「ああ。そのせいで帽子も拾えねぇ奴になりながった」

「帽子?」

何の話!?

話の展開についていけなくて、目をぱちくりさせてしまうと

「アイツ…ウサギさ、水恐怖症なんだと」

カエルは苦笑いを浮かべて話し始めた。

「昔、溺れちまった事があったらしくってな。池の…腰ぐれぇの深さの所に、お気に入りの帽子を落としちまったのを、ただ眺めてやがった」

「あ…その帽子が…?」

拾えない帽子?

「しまいには沈んじまってな」

大切な帽子。

だけど水も怖くて…

ものすごくジレンマだっただろう。

「それをオイラが拾い上げて…それがウサギとの出会いなんでぇ」

「へぇ…カエル、めっちゃいい人じゃん」

ふふっと笑みをこぼしたら、カエルは顔をしかめた。

「違ぇんだよ。拾うべきじゃなかったんだ」

「え!?」

「アイツに拾わせりゃあ良かったんだよ」

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