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お話の続きは異世界で

第14章 遠く聞こえる音楽は

あんなにカエルに懐いてて…見てるこっちが恥ずかしくなるくらい、べったりだったのに。

「カエルは…そうじゃなかったって事なの?」

裏切られたような気分だ。

何だか物悲しくて…声のトーンが下がってしまう。

すると

「だからだってぇの!」

苛立ったようなカエルの声に、ん?と首を傾げれば

「ネェちゃん…オイラと所帯を持ちたいんだと」

「ええっ!?」

所帯って…結婚したい、って事だよね!?

そんな、プロポーズみたいな事言ったの!?

パンダウサギさん、やるじゃん!

驚いて、思わず叫びそうになった口元を手で覆う。

にやけた顔でカエルを見て…笑みが凍りついた。

カエルが…顔をしかめて、苦々しく言ったから。

「そんなの、出来る訳ねーのに」

出来る訳がない?

したいとか、したくないとかじゃなくて…出来る訳がない…?

それって、パンダウサギさんを嫌いじゃないって事にならない!?

「何で!?」

何でそんな事言うのよ!?

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