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お話の続きは異世界で

第15章 賑やかな町を彩って

チケットをくれたのはウサギ。

カエルは女の子は権力者に媚びてるって言う。

…って事は…

「カエルが言う権力者って、ウサギの事なの?」

「…そいつはどうだか分かんねーけどよぉ」

カエルはゲンナリした様に顔をしかめると
女の子が入っていったプレハブ小屋を見つめ

「あんまり信用しねぇ方がいいかもな」

周りに聞かれないようになのか、小声で話してくる。

うん。

それは私もそう思ってる。

何て言うか…あからさまに怪しいんだよなぁ。

裏表がない、って言うのとも違う。

良くも悪くも、『女の子らしい』女の子だな、って…

すると、プレハブ小屋の戸が開き、女の子が現れた。

「はい、間違いありませんね。本物です」

そう言いながら小走りでこちらに駆け寄ってきた。

良かった。

内心、また変な言い掛かりをつけられたらどうしようって、不安だったんだ。

安堵の息をついた私に

「それで…お客様達は、これからどこへ向かわれるんですか?」


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