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女の子はチケットを差し出しながら小首を傾げて聞く。

「ちなみに、このチケットでイベントに参加されるのなら、まずはこちらのお店へどうぞ」

そう言いながら、チケットの裏面を指し示した。

「イベント？って…」

そこにはスタンプが４つ押してあって、枠の中には店名らしきものが読めた。

……日本語だ。

どう見ても日本じゃない景観なのに、文字は日本語。

このギャップにまだ違和感を拭いきれない。

思わず顔をしかめてしまう。

でも、女の子は私の様子に気付かないまま、にこやかに話を進めていく。

「はい！このチケットをお持ちいただければ、一度だけチャレンジできます」

「チャレンジって何をするの？」

ゲームとかに参加出来るのかな？

イベントの内容がよく分からなくて尋ねたのに

「それは…この店に入っていただければ分かるかと」

そう言ってクスリと笑みをこぼす女の子に、これ以上聞いても無駄だと察知した。