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お話の続きは異世界で

第15章 賑やかな町を彩って

カエルも怪しんでいるのか、片目を細めて険の強い表情をしている。

「…どうする?」

小声で聞けば、カエルがため息をついた。

「行くつもりなのかよぉ」

「え?あ、そ、そうじゃないけど…」

ただ、どうしようかって聞いただけで、行きたいとかのつもりじゃなかったんだけど!

しどろもどろになりながら答えると、カエルは女の子に向き直り

「それは行こうが行かまいが、オイラ達の勝手なんだろう?」

行くつもりはない、って意志が感じられる口調で言った。

遠回しに断ってる。

だけどそれは女の子には通じないみたいで

「ええー!?せっかくチャレンジ出来るのに勿体なくないですかー?」

胸の前で両手を組み、さっきよりも小首を傾ける。

「こんなチャンス、2度とありませんよ?イベントの時にしかチャレンジ出来ないんですから!」

「う、うん。そうだね…」

気付けば、女の子の圧に押しきられてしまった。

「では、どちらへ向かわれます?私のおすすめはこちらですよ!」

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