テキストサイズ

お話の続きは異世界で

第15章 賑やかな町を彩って

女の子は話しながら4つ並んだスタンプの、上から2つ目のものを指差した。

「お人形がたくさん置いてあるお店で、見てると癒されるんですよ?」

女の子の風貌と、お人形というアイテムが、妙にハマりすぎてる。

うん、可愛いのって見てて飽きないよね。

「えーっと…おもちゃ屋さん?」

店名らしきスタンプは、筆記体だからか、それとも崩したデザインだからか、何て読むのか分からない。

人形以外にもあるのかと聞いてみたら

「いいえ。人形専門店です」

そう言って、女の子はニッコリと笑う。

でも、その笑みはさっきのものとは違って…

「さあさあ、こちらへどうぞ。近くなのでご案内しますね」

一瞬浮かんだ陰を追いやるかのように、女の子は手を差し出してきた。

「え!?わざわざいいよ!」

店まで案内してもらわなくても、自分たちで行けるし。

…もしかしたら、行かないかもしれないし。

そんな思いを感じ取ったんだろうか?

「いいえ!お客様は大切な『お客様』ですから」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ