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お話の続きは異世界で

第16章 運命の出逢いを果たしたら

入り口以外に窓やドアも無い。

売り物の人形はどこにあるんだろう?

すると女の子が

「お客様だけど…『お客様』よ?」

そう言って、あの黄色いチケットを男の人に見せる。

すると男の人から営業スマイルが消えて、低い声の呟きが聞こえた。

「は…マジか」

え!?

男の人の豹変に戸惑ってしまう。

それに気付いたのか、慌てて取り繕うように笑顔を浮かべると

「失礼しました。ではイベントにご参加で?」

「そうよ。だから連れてきたんじゃない」

「いや、まだやるとは…」

2人で勝手に話を進めないで!

慌てて止めに入るも

「ここまで来ておいて?何を言ってるのですか?」

来ておいて、って…

勝手に連れてきたんじゃない!?

「せっかくいらっしゃったのだから、是非」

両側から挟まれて、逃げ場がなくなる。

困り果ててカエルを見れば…諦めのため息をついていた。

「チャレンジって…何をするの?」

せめてそこの確認だけはさせて。

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