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お話の続きは異世界で

第16章 運命の出逢いを果たしたら

「同じものはないのよ!?選び甲斐があるでしょう?」

男の人と女の子が顔を見合わせてにこりと笑う。

「確かにこの量の中から1体を選ぶのって大変だと思う」

素直に気持ちを口にした…だけ、だったのに。

男の人はぽん!と手を打ちならして

「はい!ではチャレンジされますね!」

「はい!?」

「『ひとときの夢と運命の出会いを』スタートです!」

そう高らかに宣言して、レジスターの中から出した砂時計をテーブルに置いた。

「チャレンジするなんて言ってない!」

「でもあなたは『はい』と仰いました」

「それは聞き返しただけで…っ!」

「もう始まりました。時間は進んでいます」

男の人はそう言いながら砂時計を指で叩く。

「選べるのはこれが落ちきるまでですよ?」

サラサラと落ちていく砂が、底に溜まっていく…

「…選べばいいのね?」

私の質問に、男の人は目元を綻ばせた。

そうだ、って言いたいのね。

大きく息を吐いて、人形に近寄った。

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