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お話の続きは異世界で

第16章 運命の出逢いを果たしたら

「佐藤くん!?」

思わず叫んでしまう位、その人形は佐藤くんにそっくりだ。

どうして佐藤くんが…?

この話が佐藤くんの作ったものだから?

かすかな疑問が頭の隅をかすめた。

でも

「お。もうすぐタイムリミットだ」

男の人の声と共に、棚がガタガタと振動し始めた。

「え…ええっ!?」

人形の納められた棚が、中央へ向かって押し込められるように凹んでいき――

現れた時は回転扉のようにぐるんと回って出現したのに。

何で元に戻る時は吸い込まれるように消えてしまうのよ!

「ちょっと待ってよ!」

このままだと棚が消滅しちゃう!

…って事は…棚の中の佐藤くんも…!?

そこまでで考えるのを止めた。

凹みに体をねじ込ませて手を伸ばす。

「お、おい!何してやがるんでぇ!」

カエルが慌てて私の腕を掴む。

「ごめん!そのまま引っ張ってて!」

何とかしてあの人形を救わないと!

『選ばれない子は、棄てられるしかないのよ』

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