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お話の続きは異世界で

第17章 がんじがらめに縛られて

伏せ目がちに笑うその表情も、とても綺麗だ。

男の人もそのまま手を握ったままで。

目には見えなくなってしまったけど、2人を繋ぐリボンはそこにあるって感じられる。

運命の出会い、か。

何だか素敵だなぁ…

2人が微笑ましくて、自然に頬がほころんでしまうと

「するってぇと、アンタ達はツガイなのかい?」

遠慮無く2人を眺めていたカエルの問いに、女の子は顔をしかめて

「ツガイって…動物みたい」

その言葉に、男の人はははっと笑いをこぼすと

「人でもないけれどね」

「え?」

軽く口に出された言葉に、キョトンと男の人を見る。

人でもない…って?

すると、男の人は意外そうに私を見た。

「この流れで分かりませんか?彼女は元は人形なんだよ」

「え…ええっ!?」

驚きのあまり、声を抑えきれない!

まじまじと女の子を見て――それでも信じられない!

確かに整った顔立ちで、まるでお人形さんみたいだとは思ったけど!

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