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お話の続きは異世界で

第17章 がんじがらめに縛られて

このまま引き下がれない。

半分、意地みたいなもんだ。

だけど、男の人を論破するような事も思い付かない。

あたふたするだけの私に、男の人は小さく笑みをこぼすと

「ではこれから…一生このままでもいいですか?」

「え」

そう聞かれて…呆然としたまま、答えることが出来ない。

このままなのは困る。

でもだからって、はさみで切るなんて…残酷だ。

何も言えなくなってしまった私に、男の人はニンマリと笑いをみせると

「いいですか?切りますよ?」

そして、男の人がはさみの刃を開く。

ゆっくりとしたその動きと共に、刃物が擦れ合う音が、やけに大きく聞こえた。

本当にそれしか方法はないの!?

助けたいのに助けられない。

自分の無力さが情けない。

はさみが人形の腕を切る場面を、とても直視できなくて視線を反らす――と

その先には女の子が。

自分の腕を庇うように抱き締めているのが見えてしまった。


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