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お話の続きは異世界で

第2章 異世界へ飛ばされて

ひとしきり笑った後、信さんは腕を組んで「ふぅむ」と唸ると

「この世に邪なものがはびこると、神は使いを寄越すと言う」

は?

邪なもの?

何なの?そのファンタジーな設定!

「まさか、その邪なものを何とかしろとか言うんじゃないでしょうね!?」

冗談じゃない!

こっちはごくフツーの高校生なんだぞ!?

悪を祓え、とか、浄化しろ、とか。

そんな事言われても、出来る事とそうじゃない事があるんだよ!

険しい顔の私を見て、信さんはカラカラと楽しげに笑う。

「いや、無理じゃろ」

はい!?

速攻で否定された。

しかも無理ってどういう意味!?

「じゃあ神の使いって、何するの!?」

「何と問われても…人それぞれかのぅ?」

アバウトすぎるっ!

「じゃあ、帰りたいって願うだけじゃダメなんじゃん!」

「じゃあじゃあじゃあじゃあうるさいのぅ!」

怒られた。

こんな訳わかんない中で怒られた。

言い返したいのに、言葉が浮かばない。

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