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お話の続きは異世界で

第18章 脱がされるんじゃ堪らない

「あなたは人の話を聞くことすら出来ないのですか?」

「はあ!?」

「俺達ではどうする事も出来ないと言ったはずですが」

「それは…聞いたよ」

だからママの所に行けって話だよね?

頷いてみせれば、男の人は片方の眉をひそめて

「ならば、何故そんな質問をするのですか?」

そして、手にしたままのハサミを私に――私が抱えている人形に向けた。

「そもそも、あなたが切りたくないと言うからこうなっているのですよ?」

ハサミの切っ先をこっちに向けたまま手を振るから――危なっかしくて仕方ない!

「分かった!分かったから!!」

だから落ち着いて欲しい!

両手を前に付き出して、どうにか宥めようとする。

だけどそうすると、まるで人形を突き付けてるみたいになってしまった。

「や、あ、違うから!」

慌てて人形を引き戻して、抱き締めたまま叫ぶ。

「行くから!どこに行けばいいのよっ!」

「オメェさんはまた考えなしに…」

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