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お話の続きは異世界で

第3章 薬草探しの途中で

ダメ?

ダメって…何が?

足の付け根まで水に浸かったまま、呆然とウサギを見上げる。

ウサギは宙に浮いたまま、帽子をくるくると回し

「何枚かは飛んでいったみたいですねぇ」

どうでもいいかの様に気楽そうに告げた。

飛んで行った?

佐藤くんのノートが…

佐藤くんの小説が綴られたノートが…

「ちょっと!!」

怒りで頭が真っ白になった。

何て事を…

「何してくれてんのよ!」

バシャン!

怒りをぶつけたくて、池の水をすくって投げつける。

ウサギには届かなかったけど…

それでも、私の攻撃にウサギは驚いていた。

「…意外にお転婆だったか」

そう呟いて…自分で言ったことにウケたのか、クックッと笑っている。

だけど私の怒りはこんなもんじゃ収まらない!

「降りてきなさいよ!」

腰に手を当てて、仁王立ちしてウサギを睨み付けた。

「そうしたい所なんですがね」

ウサギはそう言うと、ルーズリーフノートの表紙を投げてきた。

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