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お話の続きは異世界で

第3章 薬草探しの途中で

ウサギを目で追いかけたまま…

気が抜けて、だらりと腕を下ろしかけて…

あ!

ルーズリーフノートの表紙が水に浸りそうになって、慌てて胸に抱き込んだ。

さっき拾い上げたノートの1枚は、水に濡れてグチャグチャになりかけている。

あ……

「おりん!ワシが手を引いてやろう」

その声に信さんを見れば、池の淵から私に懸命に手を伸ばしている。

「信さん…ありがとう」

ノロノロと池を歩き、信さんの腕に掴まる。

引っ張りあげてもらえたせいか、楽に池から這い上がれた。

だけど沼みたいって印象を証拠付けるように、服も靴も…何もかもが泥水まみれになっていた。

「おりん、これはどうする?」

差し出されたのは、バラバラになったノート。

束にして持っていてくれた、あれだ。

「ありがとう。拾ってくれて…」

受け取ったものの…

池に落ちなかったのが救いなだけ。

ぬかるみに落ちたのは泥まみれだし、そうじゃなくても土ぼこりで変なシミがついてる。

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