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お話の続きは異世界で

第4章 魔術師が現れて

別に変な匂いはしないと思うんだけど…

あ、でも泥臭いかも。

さっき池に入って、泥水で服とか汚れまくってるし、そのせいかな?

「ごめん!そんなに臭う!?」

「おお!プンプン臭う!」

えー!?そんなに!?

そんな事言われると、今すぐお風呂に入りたくなっちゃう!

「おぬし、鼻が無いのによく言うのぅ」

信さんが顔をしかめて言うと、カエルはむきになって反論する。

「馬鹿にすんな!おいらはこう見えても肉食だ!獲物は匂いで追ってんだ!」

「ならばおりんを食う気か!?」

え!?

信さんの言葉にハッとして、カエルを見る。

臭うって、不快って意味じゃなくて…

エサの匂い、って事!?

とっさに自分で自分を抱き締める。

ここでカエルのエサになるなんて!

だけどカエルはぶるぶると体を震わせると

「違ぇよ!ソイツからウサギの臭いがすんだよ!」

え?ウサギ?

確かにさっきまで一緒だったし、この世界に来る前は、お姫様抱っこをされて空中浮遊をした。

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