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お話の続きは異世界で

第4章 魔術師が現れて

早口でまくし立てると、カエルは驚いたように、丸い目で瞬きをした。

「何でぇ。そんな事か」

あきれたような声に、怒りが増幅する。

あんたにとってはそんな事かもしれないけど!

ノートを借りた責任ってもんがあるじゃない!?

「そんな事って」

「汚れならどうにかしてやれるかもしれねぇぞ?」

「は!?」

聞き返すと、カエルは口をニヤリと曲げた。

どうにかって?

どうにか…どうするって言うの!?

ぽかんとカエルを見れば

「そのノートってやつを、こっちに広げて見せてくれよ」

自信たっぷりに水掻きを広げて目の前に差し出された。

本当に…何をするつもりなの?

怪しい提案に、不安じゃないかって言ったら嘘になる。

でも他に方法もなく…

言われるまま、カエルに差し出した。

すると、何やらぶつぶつと呪文のような言葉を口にし始めて…

何が始まったんだろう。

信さんを見れば、信さんも驚いたように目を丸くしてカエルを見ている。

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