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お話の続きは異世界で

第4章 魔術師が現れて

「あやつ…忍者か」

食い入るようにカエルを見て、信さんが呟く。

「は!?」

忍者!?

「忍者って、黒ずくめの服を着てて、覆面みたいなのを付けてて、刀を背負って手裏剣投げる、あれでしょ?」

「よく知っておるな。その、あれでござる」

信さんにつられて、カエルを凝視する。

でも…どう見ても、あれとは違う気がする。

着てるの法被だし。

あれじゃ目立って仕方ないじゃん!

その間も、カエルはぶつぶつと呪文を唱えて、集中している。

……あれ?ちょっと待って。

そういえば、佐藤くんの話にも忍者っていた気がする。

この世界が佐藤くんの物語の中で。

信さんが侍なら…

忍者なのかもしれない。

でも……カエルだったっけ?

佐藤くんの物話を思い返す。

……絶対、カエルだなんて書いてなかった!

確信した途端、カエルの手が光り始めた。

「え!?」

青白いモヤのようなものが、カエルの手を包み込む。

そしてブワッと広がった!

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