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お話の続きは異世界で

第6章 一陣の風が吹いた!

辛いことを思い出させてしまったかと思って、つい謝ってしまった。

けれどパンダウサギさんは、全然気にしていないみたい。

だったら…聞いてもいいのかな…?

「お祖父様…何で褒章を戴いたの?何か偉業な功績でも?」

私の前を歩くパンダウサギさんは、クルリと反転すると

「お祖父様は聡明な風使いよ」

そう言って、にっこり笑う。

「風使い?」

また知らないワードが出てきた。

小首を傾げると、パンダウサギさんが後ろ向きで歩きながら教えてくれた。

「そうよぉ?お祖父様以上の使い手はいないわ。だからこその褒章よぉ」

「使い手って…魔法使い?」

その問いに、パンダウサギさんはプルプルと首を横に振り

「風使いよぉ!私の一族は風使いの血統なの!」

え?怒ってる!?

魔法使いと風使いは違うのか。

覚えておくけど…そんな怒るほどの話なのかな?

「えーっと、何が違うの?」

素朴な疑問を口にすれば、パンダウサギさんはため息をついた。

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