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お話の続きは異世界で

第7章 お目当てのものを見つけて

「そんな事するわけねーだろ」

そんな馬鹿な!

他人の家に勝手に入ってきて中を荒らして。

もし紋章が出てきたら、奪い去る気満々じゃない!

「そんなの泥棒と一緒じゃない!」

「だからあいつらはロクでもねぇんだよ」

吐き捨てるような口調に、カエルの悔しさがにじみ出ていた。

ああ。だから…なんだ。

「だから…私が渡り人だって聞いて、二人とも不機嫌になったの?」

「あぁ…そうだな」

カエルがため息混じりに呟いた。

やっぱりそうなんだ…

気持ちが落ちていく中、あの時の2人の態度を思い返した。

そして、さっきのパンダウサギさんも。

渡り人に取られないように鍵をした。

…って事は、普段から備えていなければならない程、頻繁に強奪が行われているって事になる……?

ゾクリと背中を悪寒が走った。

そんな私に、カエルはニヤリと笑うと

「だけどアンタは違うみてぇだ」

え!?

思ってもみなかったことを言われて、ポカンとしてしまう。

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