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先生、俺が教えてあげる。キスも全部

第2章 テスト時間

あれから無事テストが終わり、皆から用紙を受け取った後すぐさま教室を出て職員室へ。

佐伯から話しかけられなくて良かった…。

ホッと胸を撫で下ろし自分のデスクに座って採点をする。

皆頑張ったな…。

今回は生徒達70点以上取れそうだから補習や追試は無さそうだ。

口元を緩めながら一枚、一枚に赤ペンを走らせ丸を付けていく。

そして ____ 。佐伯のプリントが。

名前を見ただけで心臓が変にドクドクと煽る。

恐らく、さっきみたいなことないよなって警戒心からきてる動悸だろう。

決してトキメキからくるドキドキでは無い。


よし、何も書かれていない…。

はぁ、安心。

引き続き丸を付けて採点をする…が、、、


「…は?」


佐伯のプリントを手に固まってしまう。

だってそうだろう…。あの佐伯が…


「64…点…!?」


マジで言って…る?

補習や追試すら今まで無かった…佐伯。

驚愕でプリントを握りしめながら点数を見つめるしかない。

そ、そりゃ…分からないとこが出てきてもおかしくないし…驚く必要は無いんだけども…。

今までそういうことが無かった分、どうしてもびっくりしてしまう。

採点の付け方も間違ってないし…仕方ない。

テストを返す時、補習のこと伝えないとな。

それに佐伯だけじゃ無いかもしれないし。

ん、採点の続きをしよう。

佐伯のプリントを隣に置き、再び赤ペンを走らせた。

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