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先生、俺が教えてあげる。キスも全部

第4章 感触



「はぁ〜〜」



クタッと机に突っ伏して溜息を吐く。
意識しないように、冷静にしないとって思えば思う程…
余計空回りしてるような感じで…


しかも指が触れただけなのに…
何を勝手に動揺してるんだが…


もう一度深く息を吐くと隣の席に雪村先生が座った。
突っ伏している俺を見て不思議そうに聞いてくる。


「どうしたの?何かあった感じ?」

「…あったというか…」


生徒にキスされて、指が手に触れて動揺してますだなんて言えない…。


「…特には…」

「特にはって言う割には何かありましたって顔してるけど?」


え!とびっくりして机から顔を上げ手を頬に当てる。
それを見た雪村先生が「ぷっ…!」と吹き出した。


「先生分かりやすすぎ。素直だよね〜。」

「っ…雪村先生〜〜〜」


じとっと雪村先生を軽く睨むとまだ小さくクスクスと笑っている。


「ごめんごめん。ほら、話してごらん?少しは楽になると思うよ?」

「っ、確かにそう…ですけど…。」

「…ひょっとして生徒関係?」


雪村先生にそう言われビクッと肩が跳ね上がる。


鋭すぎる…。


それを見た雪村先生が「ふ〜ん」と言って頬杖を付く。


「…まあ無理にとは言わないけど…そのまま今日一日集中出来そう?」

「え…あぁ、ちゃんとそこら辺は切り替えて…」

「無理でしょ。佐藤先生って案外気にするタチだし顔にも何かありましたってバンバンに出るし。自分で消化出来るなら僕もここまで言わないけど…佐藤先生ってそれ出来ないでしょ。」


グサグサと雪村先生に自分の性格を突かれ何も言えない。


「う…でもこれは流石に…」

「…詳細は全部言わなくていいよ。こういう事がありましただけでも全然いいし。授業出来なくなるよりはいいでしょ?」

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