先生、お願い…早く治して(番外編)
第10章 受付嬢…高梨先生の診察
ん???
ゆっくり引き抜いた指には血が付着していた
高梨は少し顔をしかめ
高梨「んぅ〜。。。」とらんには聞こえない小さなため息を付いた
うっ…っ…ううっ…ひっ…っく…
らんは、恥ずかしさと想像以上の痛みにブランケットで顔を隠し、息を殺す様に泣いていた
…血は綺麗な鮮血
赤黒くもないから、いくら腫れているとはいえ、子宮からの出血とは少し考え難い…
そうなると、考えられるのは
膣内部の炎症か…
膣の内部は細菌も多い。炎症が酷ければ、そこから菌が侵入し子宮内部まで炎症が広がったか…
そこまで炎症範囲が広ければ、熱が上がったのも辻褄が合う。
この可能性が高いかな。。
まずはその仮説を検証する必要がある
高梨「ごめんね、らんちゃん、痛かったね。まだちゃんと診れてないから何とも言えないんだけど、膣内部と子宮の炎症で痛みが出てるんじゃないかと思う。このままじゃ、痛みが強くて診察続けられないから、一旦痛み止め打つよ。」
らん「 もういい。診察したくないぃ」
嫌がられて当然…想定内だ
高梨「 佐藤さん、痛み止め持て来てくれる?」
佐藤「はい。分かりました!」
あまり大きくない注射器を1本持って来た
らんはブランケットで顔を隠し未だ泣き続けているが、それを掴む腕は出ている
高梨「らんちゃん…ちょっと腕捲るよ」
そういうと佐藤はすかさず、らんの制服のブラウスの袖を捲った
らんは咄嗟に顔を出し
「何するの?」
高梨「痛み止めだよ。痛いのやだろ??」