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がーるず・らぶ2 ラブ・スイッチ

第4章 私の、戦い(お預けと戦う私(苦笑))


「この新しくかったリンス、すごく髪がまとまりやすくなるのに、手触りがさらさらになるんだよ?」

 さらっ…と後ろ髪を手で梳き上げた雫は、“触ってみる?”と言っているような感じで私を見てくる。
もちろん、私は触ってみたいです!
いや、是非にっ!触らせてもらいますっ!!

(おっ…落ち着け、私っ!変にギクシャクしちゃったら、変なやつだと思われて触るのを拒否られちゃう)


「……へ〜…?どれどれ??」

 言葉や表情はいつも通りにすることは出来てはいても、緊張しまくっている体はいかんともしがたい。

ぎぎぎぎいぎいっ……と、油が切れて動きが固くなってしまったロボットみたいにしか腕が動いてくれない。

そして髪の毛に触れるその時、電車が軽く揺れてしまって……


「ひゃあぁん!」

雫が甲高い声を上げながら体をくねらせる。

 緊張のあまり血の気が引いてしまい、冷たくなってしまった私の指先が’、雫の首筋に触れてしまったのだった。


「あ…あっ、ごめん。くすぐったかった?」

やってしまった!と後悔する心と、偶然とは言え雫の首筋に触れることが出来た幸運を喜ぶ心が一気にかき混ぜられて…
白と黒の絵の具をパレットの上で混ぜたように、変な色になってしまった。

変な色…とは私の表情のことだ。


「……杏奈ちゃん……やっぱりなんか変だよ?大丈夫?熱、出てなあい??」

そう言いながら雫が私のおでこに自分のおでこをこつん!と当ててきた。


うっひゃああああああぁっ♡

ち、ちかいちかいちかいっ!!
雫の暖かな肌が…しかも、おでこが……

わっ…わたしのおでこにかさなってるんだよ?!
何よこの幸せなシチュエーションわ?!


あああっ!かみさま、ありがとおお〜〜♡



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