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狂愛の巣窟

第5章 【隣人に魅せられて…】





腕を組んで久しぶりのデート。
ノーマイカーデーにして駅まで歩く。
行き先はずっと行って見たかった大人気のテーマパーク。
好きなキャラクターのカチューシャなんてお互い着けてさ、私より享さんがはしゃいでてずっと笑ってた。




アトラクションも本気で楽しんで付き合いたての頃みたいに戻った気分。
写真撮られてばっかだから私も携帯出して2人で撮った。





子供たちは夜には帰って来ると聞いていましたが夕方には食事の用意もあるのでそれまでデートを楽しみました。
たくさんお土産も買って家に戻る。
まだ夕暮れ時の道のりを手を繋いで歩く。




途中で買った1つのソフトクリームを食べ合いっこしてると自宅の隣に引っ越しセンターのトラックが2台横付けされていて引っ越しの作業中でした。




「へぇ、お隣の家売れたんだね」




「本当だ、建売住宅だったもんね」




暫くは新築のままだったけどようやく買い手が付いたみたいで、私たちが前を通った時にちょうど業者さんに挨拶している若い夫婦が見えた。




隣の家に入って行くので慌てて夫婦が挨拶しに来てくれました。
享さんも居たからちょうど良かった。
中岸さん……若そう。
旦那さんはインテリ系っぽくて奥さんは清楚系。
私たちも挨拶してその場は終わった。




「結構若い夫婦だったね」




「うん、そうね」




「久しぶりのお隣さんだな」




私が嫁いできた時はまだ更地で後に建売住宅となった家。
ようやく本当のご近所さんが出来そうです。




「じゃ、これからもっと声のボリューム下げてシなきゃならないね?」って享さんが言うから「もう…」と呆れつつ接近してくる顔を拒めずに唇を重ねた。
デート中はキス出来なかったから。
帰って来てすぐだけど首に手を回して受け入れている。




「ハァハァ……ベット行く?」




「うん……」




気分も高揚していたが突然インターホンが鳴り、慌てて乱れた服を直した。
出ると先程の隣人さん夫婦でわざわざ手土産を持って来てくださいました。
引っ越しの挨拶は終わったのに何と律儀な。





「気を遣わないでくださいね、これからも宜しくお願いします」




「わからない事などありましたら気兼ねなくインターホン押してください」









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