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狂愛の巣窟

第5章 【隣人に魅せられて…】






「あなたに焦がれて寂しくひとりで抜きますよ」




「そんな事言われたら……家事しながらまた濡れちゃう」




首に手を回して鼻の頭が触れる距離。




「僕を常に思い出してください……会えない日はあなたを思って妻を抱き潰します」




この歪んだ愛憎劇が更に2人の仲を熱くさせる。
離れがたいわね。
でも行かなきゃ。
それで良いの。
たっぷり背徳感を味わって。




深いキスの後。




「また必ず…取りに来てください」




何だか、わざと置き忘れして奥さまにマウント取る愛人みたい。




「見つからないで?次に会える時まで良い子にしてますから」




帰る間際まで名残惜しそうに抱き締めてくる。
キスもされて離してくれない。




「すみません、まだ興奮してて」




彼のキスも触れる肌もセックスも何ひとつ嫌な所はない。
こうして最後甘えてくるのは意外でしたけど。




「長男が帰って来るので失礼しますね」




「あ……はい」




ただあなたに抱かれてみたかった。
窓から見た奥さまのように荒々しく甚振って欲しかった。
現に経験して触れてみたかったあの身体に壊されてみて思ったのです。




火遊び出来て楽しかった。




魔法が解ける前に帰ろう。




憧れていた奴隷の時間はもう終わり。




おかえり、一颯くん
おかえり、有紗
おかえり、享さん




私の城はやはり此処なのだと改めて痛感したの。
誰でも良い訳じゃない。




好きだよ、十和子さん
愛してるよ、十和子




ごめんなさいね、今日は少しフラフラしちゃいました。
違う雄の匂いは隅々まで消したので上書きしてくださいな。




今夜も抱いてください。
あなたの上で私、淫らに腰を振りますから。
見限らないで。




「愛してるわ、私も」




あなたにさえ愛してもらえれば他に何も要らない………と言いたいけれど、四六時中甘い蜜を探し求めてしまう身体に罰を与えて。




本当はあなたに注がれる瞬間が一番の雌の時間。




一番の快楽よ。




だから此処に戻って来る。
あなたの元に。
あなただけの妻になる。















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