狂愛の巣窟
第1章 【入り乱れた関係に…】
軽く流しながらまた違う話題がポンポンとあがり免れる。
担当美容師は関係を持った事はまだなく、保留を続けています。
つまり、告白は受けたがお断りしようかと思っているところです。
わざわざ美容室を代えたくないのとちょっとイケメン過ぎて無理。
前を見ると少しだけ拗ねてる様子の一颯くんに気が付いたので「おかわりは?」と声を掛けた。
要らない、と断られた。
だから、拗ねないで…とテーブルの下。
脚をそっと絡ませる。
モグモグ動かしていた口が一瞬止まってまた動き出す。
重ねるように脚を乗せて絡ませてきた。
機嫌直った?
ダメよ、顔に出しちゃ。
「そういや十和子、この前のさ…」
隣に座る享さんから話を振られ聴いていたら、一颯くんの長い脚がスカートの中に忍び込んできた。
勘付かれないように相槌を打ちながら会話を続けるもあっという間に脚の指先がショーツ越しのオマンコに当たってしまいます。
スカートが捲り上がらないように手で押さえながら会話に笑ったりして。
一颯くんも有紗のお皿に残っていたおかずを取ったりして会話に入ってきてる。
「ちょっとお兄ちゃんやめてよ!私の最後まで残していた唐揚げ取らないでってば」
「え、要らないんだと思った、有紗食べ過ぎで太ってきたから助けてやろうかと」
「はぁー!?痩、せ、て、ま、す!!」
今に始まったことではない兄妹喧嘩だけど、私たち夫婦はそれが嬉しかったりもしてニコニコ見守っている。
ただ、テーブルの下では一颯くんの指が動いてジワリ…と濡れる自分が居た。
結局、私から脚を退けさせて立ち上がった。
火照る自分をこれ以上見せてはいけない。
だからすぐにキッチンでデザートの桃を切ったりなんかして誤魔化しました。
その後は特に何もありません。
主人も長女も居ますし。
きっと悶々としたまま部屋に戻ったと思います。
(今日は親父とシないで)
そう一言だけメッセージが入っていました。
「十和子、明日は大事な接待なんだ、どのネクタイが良いかな?」
そう聞く享さんは私を寝室へと足を運ばせる。
ズラリと並んだたくさんのネクタイの中から選んでいると後ろからそっと抱き寄せられるのです。
目線でわかります、欲情してらっしゃる事くらい。