テキストサイズ

狂愛の巣窟

第9章 【狂愛の巣窟ー最終章Ⅰー】








不思議な夢を見た。




ベットに寝ていた私を誰かが起こしてくる。
薄っすら目を開けるとそこには配達員の和泉くんが居て、優しく髪を撫でてくれてる。
眠気に勝てない私は再び目を閉じてしまい、真っ白な光に包まれた。




久しぶりに見たな……相変わらず可愛い顔してる。
でもどうして和泉くんが……?




“十和子”
誰かが呼ぶので返事したいけど声が出ないの。
でも知ってる、この声。
大好きな声よ。




“享さん”
握り締める手に反応して再び目を開けたら
“好きだよ、十和子”
と、顔は享さんじゃない。
昔付き合ってた元カレたち。
次々変わってく顔。
もう名前も思い出さないような人たち。
その中に岸くんも居た。




怖さよりも懐かしさの方が強いかも。
夢……なんだろうなって何となく気付いて、また眠気に襲われてフワフワ流され落ちていく。




今まで関係を持った人たちが次々に私を呼んで奪い合おうとする。
それを高みの見物で見てる私。




歯医者の彼や享さんの後輩くん、最近お世話になった美容師も。
みんな十和子は俺のだって言い張るの。
顎クイしてきて私にキスしようとするのは隣人の彼。
フイと顔を背けてキスを免れる。




“私とは嘘の関係ですか”




全て嘘から始まった関係じゃない。
今更本気で手に入れたいとか思ってる?




後ろから抱き締めてきたのは一颯くんだった。
みんなが見てる前で服の中に手を入れて胸を弄られながら見せつけるように舌を絡ませ合った。
顎クイして隣からキスを奪ったのは理玖くんで抵抗せずに受け入れる。




何やってんだろう、私。
なんて思いながら濡れてる。




“十和子、来たよ”
そう言って私の中にバックで挿れてくるのはお義父さま。
仰け反る身体をしっかり受け止めて、いつの間にか裸になっていた私の胸に舌を這わせるのはお義兄さまです。
“この身体は俺たちのモノだよな”と乳首を甘噛みする。




悦んで差し出します。
お二人に触れて頂けるのがこんなにも嬉しくて自ら腰を振り続けるの。
みんなに見られていても何の躊躇もない。
寧ろ、イキ狂う姿を見せつけたい。










ストーリーメニュー

TOPTOPへ