狂愛の巣窟
第9章 【狂愛の巣窟ー最終章Ⅰー】
でもごめんなさい、享さん。
あなたの事は心から愛してる。
手放すつもりはないわ。
あなたの居ない人生は考えられない。
だけど今は、今だけは、
脳裏に浮かぶお義父さまとお義兄さまに犯されていると思いたい。
享さんのピストンで心だけはお二方を想ってる。
激しくされればされるほど、違う妄想で濡れる私を許して。
“よく締まるマンコだ、今日も一番奥に注いでやるからな……孕め、十和子”
お義父さまにはそう言われ。
お義兄さまには更に鬼畜に扱われる。
“親父にあれだけイかされてまだ俺のも締め付けるのか、俺の精子も絞り取るつもりか?だったらたっぷり出してやるよ、孕むまでな”
きっとお二方ならそんな風に犯して頂ける。
終わらないレイプに私はこの上ない悦びを感じてイキ乱れるのです。
「あっ…あっ……イクっ…享さんイっちゃう…っ」
決して呼び間違えません。
その辺は器用な方で、割と覚えてるものなんです。
ひとりひとりの形や速度、長さ諸々と。
だから妄想はするけど寝惚けて違う誰かを呼んでしまうなんて凡ミスは有り得ない。
「ハァハァ……俺もイクっ」
ドサッと隣に寝転がる享さんにそっと寄り添い優しくキスをする。
「んふふ、起きたら挿入ってるって相当びっくりしたんだけど」
「ごめんね、我慢出来なくてつい、寝てる十和子にクンニしちゃった」
「え、起きてたかったな……寝ながらイってたのかな、享さんのクンニって絶対イっちゃうもん……寝てたなんて勿体ない」
「可愛過ぎる事言わないで、うん、ビクビクッてしてたからイってたのかな?だとしたら嬉しい」
「次からは絶対起こしてね?」
「わかった、はぁー可愛い」
水を飲もうと身体を起こす。
享さんはシャワーを浴びに降りた。
キッチンでウォーターサーバから注いでいるとフワッと後ろから抱き締められた。
もう感触でわかる。
「おはよ、一颯くん」
顔も見ずに言ったけどビンゴ。
何も言わずに唇を重ねてくる。
すぐに離れても距離を詰められ半ば強引に。
享さんはシャワー中だってわかってるから。