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【リレー小説】ルイーダの酒場

第2章 盗賊 ムト

「すいません、そこの若者」

ムトは声をかけられ、自分かなと振り返る。
声をかけたのは、白い髭をたくわえた腰の曲がったおじいさんだ。

「はい、俺になにか……」

「ちょっと、教会まで背中を押してくれんかのう……」

「…………」

「…………」

「あの、いまこちらの女性の方と話を……」

「ちょっと、教会まで背中を押してくれんかのう」

なぜか村人の話は二度目から同じことしか言わない。
このままではラチがあかないので、ムトは背中を押して、教会まで連れていくことにした。

老人はずいぶんと信心深いようで、毎日教会にお祈りするのが日課だという。名前を聞けば「トム」というそうだ。なんとなく似ていると思った。

教会につくと、トムじいさんはお礼に10Gくれた。


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