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【リレー小説】ルイーダの酒場

第21章 芽生えた気持ち

「よし、これでダーマ神殿に行くぜ」

ムトは塔の成れの果ての瓦礫の山を乗り越え、馬車の無事を確認。

「これで男に戻れる」

女にされてから、長かった……そして、ついに男に戻れる日がくる。

女になった自分を思い出し、ふとヤスを手招きで呼んだ。

「どしたムトちゃん、なんかいいスクープあるの?」

「違う、思い出に俺の裸を撮ってくれ」

「はぁ?」

「撮れたら夜中にその映像見せてくれ」

「待て待て、男に戻って女の自分の体を眺めておかずにするのはやめろ」

このやり取りだけで、800万いいねがついた。

一同はダーマ神殿についた。

だが、なにやら様子がおかしい。柱はひびが入り、中から煙が溢れたくさんの人が倒れている。

「なにが起こったんだ?」とパームが中に入る。

「あぁっ!」

大神官カネミツが鼻から泡を吹いて倒れていた。

「嘘だろ!?」とムトがかけ寄る。

「おい、ジジイ! しっかりしろ!」

ムトの呼びかけにカネミツは、虚ろな目で見つめる。

「うう、あ、あんたか……」

「よかった、生きてる。早く俺を男に戻して勇者にしてくれよ」とムトはカネミツを抱きおこす。


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