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【リレー小説】ルイーダの酒場

第21章 芽生えた気持ち

すると、

「……カネミツ、これでいいんじゃろ?」

トムじいさんがみんなに気づかれないように、隠れているカネミツのとこにやってきた。

「あぁ、バッチグーじゃ」

カネミツは満足げに親指をビッと立てた。

「おぬしには、わしを念願のピチピチギャルにしてくれた恩があったからのぉー」

ピチピチトムじいさんは、今では自慢のボインをゆさゆさ揺らし、ふぉっふぉっと笑った。

「しかし、カネミツ。おぬしも悪じゃのぉ。あの二人に変(こい)をさせて、あの元盗賊に男に戻ることを忘れさせようとするなんて」

「いやいやトムじいさん、そなたこそ」

――そう。カネミツとトムじいさんは、なんとグルだった!

そのことを知らないムト達は、ダブルじいの悪巧みに、まんまとハマってしまっていたのだった。


まぁ何がともあれ……

長い長い道のりを経て、

『勇者・ムト(♀)』が、

ようやく誕生したのであった。



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