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【リレー小説】ルイーダの酒場

第22章 忍者 カズマ

そのとき、ヒロがカズマに駆け寄った。

「ちょっ、待てよ。こいつの体に生えてる植物って、ギサールの野菜(チョコボの好物)じゃんか」

「あ、気をつけるなり。そこには毒蛾の粉(効果:メダパニ)が仕込んであるから、こっちを使うなり」

カズマは自分の背中から、ブチッと摘み取った植物をヒロに渡した。

「うおーっ、これでチョコボをおびき寄せれば、二打席連続ホームランだ! さんきゅ、小猿ちゃん」

ヤスとヒロは、はやてとつばさと一緒に、チョコボが出てきそうなしげみを見回りだした。

……こいつの作る餅は危険じゃないか?
ヒロたちとのやり取りを見ていたムトは、不安を感じて尋ねる。

「お前、毒を仕込めるのか?」

「毒と薬は、忍者の得意分野なり」

ムトの意図に気づかないカズマは、えっへん。と胸をはった。

「すごぉい、カズマ」

「戦いの補助に重宝しそうだな」

「俺も、その着ぐるみ、ほしいなぁ」

レミファ、パーム、イワハシは歓迎モード。
クランチ、テヘペロも加わってニコニコとカズマを取り囲む。

やれやれとため息を吐いたムトも、まずはイワハシに毒味をさせてから食べればいいかと腹をくくった。


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