テキストサイズ

【リレー小説】ルイーダの酒場

第23章 ぱへをやるぞ!

「これから実施しながら教えてやるよ」と、パームは返す。

その向こうでは、ムトとレミファが会話していた。

「ムトも初めてだよね。わからないことは、レミファに聞いてね」

それを聞いたパームは、バッと立ちあがる。

「ムトには、俺が教える!」

言い切ったあと、パームは自分のセリフに驚いた。

お、俺は何を言ってるんだ?
まるで、妬いてるみたいじゃないか。
ムトの中身は、正真正銘の男だぞ。

忘れろ、忘れろ。
ごっつんこは事故、レモンパイは幻。
トムじいの妄言なんぞに惑わされるな。

さ、ここをマジックのように自然につなぐぞ。

「なんちゅーか、男同士のほうが教えやすいかと思ってさ……」

みんなに注目される中、ぶつっとつぶやきながらパームは腰をおろした。

一方、パームの勢いに飛びあがったレミファだが、

「よかったね、ムト。パームは元遊び人の私より、スキルが高いんだからぁ」

と、にっこり笑った。

「じゃ、頼むぞ、パーム。俺にわかるように優しく教えてくれよ。恥ずかしいけど俺、何にも知らなくてさ」

ムトのキラキラ視線が、パームに注がれた。

また心が痺れそうになったパームは、ハンドパワーで、キラキラ視線を反らした。
無自覚なムトは気づいてない。
二人以外の仲間達は、はにかんだ。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ