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【リレー小説】ルイーダの酒場

第23章 ぱへをやるぞ!

震えが止まらないまま……ムトはコテンと横に倒れた。

精神的な疲れと、レベル1でありながら強引にバグを起こし、パーティーの力を借りずに中ボスをフルボッコにしたこと、また怒りの矛先を失った魔法戦士パームの、クレイジーなるグーパンチの連打を浴びたせいで、腫れた顔から熱が出た。

起きているような夢をみながら、ムトは静かに深い眠りについた。

その夜は生ライブによる、視聴者参加の大ぱへ大会となり、これ以上にない大盛り上がりを見せた。

ヤスの、ぱへの説明がわかりやすく、この世で、ぱほぱひぱへを知らない者は、ムト一人となった。

――そして、夜が明けた!
(♪宿屋のBGM)

「うわーい、拙者またぱへやりたぁーいなりよぉー」

カズマは、ナマケモノの着ぐるみとはかけ離れたスピードで、はしゃぎながら壁から壁へと飛び回る。

レミファは姉のような目で、微笑んだ。

「カズマくん、よっぽど楽しかったみたいね」

イワハシもはにかみながら、「あのYouTuberのおかげで世界的な大会のぱへになったからのぅ。我々も今すぐにでもやりたいくらいだから、子供ならなおさらじゃ」

「それなのに、眠れる人の気がしれないわね」とレミファは、ムトを見る。

ムトは、ギリギリと歯を食いしばる。


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