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【リレー小説】ルイーダの酒場

第27章 2体のトロル

戦闘中──

レベル75のレミファに対し勇者ムトはレベル67と、順調に上げていく。

テヘペロもグングン、力をつけてきた。

だが、こことはまったく無関係の光邦はレベルなんてものは、なかった。

「なんなのあんた達、敵を倒したら、どこからともなく、♪テレレッテッテッテーて、音がして……しかもなんにも見てないのに、勝手に呪文覚えてるよね。なに?」

ムトは、こう答えた。

「敵を倒せば倒すほど、経験値というものが自然とたまっていって、俺達のレベルが上がっていくんだ。呪文も、レベルによって上から勝手に舞い降りてくるんだ。
お前みたいに何も知らないヤツからしたら、無駄にうろついて、無駄に戦っているだけにしか見えないだろうけど」

「ふーん。まぁ、何事も経験が物をいうってことは、地球もこの世界も一緒ってことね」

光邦は、何となく納得した。

ザクザクと元来た道を進む。
そのうちに、光邦がぼやく。

「ねぇ、いつまで戻るのよ? もう、昼過ぎよ。♪テレレッテッテッテー」

ムトは、自分の耳を疑った。
なぜ、レベルアップしないはずの光邦から効果音が?
と思ったが、きっと、時間差で自分がレベルアップしたのだろうと思うことにした。


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