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【リレー小説】ルイーダの酒場

第28章 暗黒城

「たくっ……いきなりここまで来ちまうなんて。まぁ、レベルは十分に上げておいたからいいけど。せめて、体力全回復と、ここまでの記録をしておきたかったな」

ムトがぼやきながら何気なく周りを見渡すと、城の入り口の隅の方に、何故か神父が立っていた。

「なんだ、あの神父は。城から逃げてきた囚われ者か何かか?」

とりあえず話しかけてみた。すると――

「おおっ! この城からは禍々しい邪気を感じます! 私はここから先は行くことが出来ませんが、せめて皆様のお役に立てましょう。
 勇敢な者達に、光あれ!」

「え、え? うわっ!」

なんと、ムト達の体力が回復した!

「これまでの旅を、冒険の書に記録しますか?」

「あ、はい」

神父は淡々と、体力全回復と、旅の記録までしてくれた。

「俺、時々思う。たった一人で、こんな危険なとこにいるこういう人こそ、最強なんじゃないかと」

「うん、レミファもそう思う」

「うがうが(確かに)」

「それに……この神父もいい男ねぇ~」

危険を察知したムト達は、すぐさま光邦を神父から引き離し、とっとと城の中へと入っていった。


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