テキストサイズ

【リレー小説】ルイーダの酒場

第30章 ズボズボタイム

「な、なんなのぉ?」

「うがうが!(レミファもムトも、頭が高いじょ)」

必死な表情をしたテヘペロが、ふたりにしゃがむように手で合図を送る。
しかし、ムトもレミファもわけがわからない。

「王様まで何してんだよ?」

「そ、そなた、知らぬのか?
あのおかたは、恐れおおくも、『パブ黒い穴』のダンサー勇者、コーモン様じゃ。
ケツだしてひれ伏さねば、とんでもないことが起こるのじゃ」

王の説明にも、ふたりは納得できずにポカンと立ちつくす。

「いいのよ。アリアッハーンの王、パピーちゃん。この者たちは、私の仲間なんだから。

さ、ムトさん、レミさん、ズボズボタイムですよ……って、ふたりともついてなかったわね。カーッカッカw」

これまでの怒りが抜けたのか、体をそらして大口を開けて笑いだす。
そんな光邦を、ムトとレミファは異様なものを見るかのように眺めた。

ふたりの視線などおかまいなしに、光邦は独りごとを言う。

「ということは、すべて、私の獲物ということになりますな♪」

今や完全に金色の髪の怪物と化した光邦は、目の前に並ぶ尻を物色しはじめた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ