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【リレー小説】ルイーダの酒場

第14章 女優になるがよい

「モンバーバラ劇場!? 行きます、行っきまぁ~っす!! 」

一番食いついたのはヒロだった。
どうやら踊り子のマーニャ目当てらしい。マーニャに熱……

「ちょっと待て、ちょっと待て。さっきと同じじゃねえか。結局は、レッスンうけなきゃならんのかよ。王様に旅に出てくれるかと聞かれて、いいえを選んでも、結局ははいを選ばないといけない流れと一緒じゃやねえか!」

するとマーニャは、

「はい、艶めかしく腰を円を描くように、ハイハイ、クイックイッ」

ムトは同じように「ハイハイ、クイックイッ」

なぜかイワハシも「ハイハイ、クイックイッ」

「お前関係ないだろっ……て、俺だって関係ねえよ!」

「こら、ムトさん。ちゃんと動きを見て身に付けて。次は背中を丸くそらして片足をつま先からポーンと上げる」

「もう、わかったよ! くそっ!」

ムトのスーパースターへの道は続く。

それから数日が経ち。

「もっと感情を込めてっ! 自分を捨てるのよっ!」

「ほら、腰を振って! そんな動きじゃ、私を越えられないわよ! ハイハイ、クイックイッ!」

「ぬっ……ぬおおおっ!」

ムトはいまだに、赤いドレスの女性と、踊り子・マーニャからの熱烈な指導で、血が滲むような思いをしていた。


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