テキストサイズ

【リレー小説】ルイーダの酒場

第15章 プリティーな賢者

モンバーバラから、再びダーマ神殿にたどり着いた。

ムトは大神官の前に立つ。仲間達は離れたところで、転職の様子を静かに見守る。

ムトは現在、バトルマスターとスーパースターをマスターしている。勇者になるには、あと賢者とレンジャーをマスターしないといけない。

次は、レミファと同じ賢者になることを決めた。

(次こそは絶対に男に戻ってやるっ!)

ムトは、ひたすら男のことだけを思い続けた。

プロレスラー、ごりごりのマッチョ、せがた三四郎……などなど。とにかくがむしゃらに、男臭いもので頭の中いっぱいにした。

すると、大神官が……

「おぬし……男のことばかり考えとるな?」

「っ、はい、そうなんです!」

ムトは、よっしゃあとガッツポーズした。

想いがやっと大神官に伝わってくれた。そう思って安堵した。

ところが――

「さてはおぬし……ゲイじゃな?」

「は? ゲイ? いやいやいやっ!」

「そうか。なら男ウケするような、とびきりプリティーな賢者♀にしてやろう」

「やめろーっ! 女なんかにするなぁーっ!」

ムトの叫びもむなしく――

とびきりプリティーな賢者♀となった。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ