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てへへと笑うさっちゃんに、悪気がない事は分かる。

問題は、修也君だ。

さっきから私の事を、じーっと見ている。

何をそんなに珍しそうに、見てんの？

「彩月。もういいから、二人きりにしてくれないか？」

「修也？」

「何もしないから。約束する。」

さっちゃんは、少し戸惑っていたけれど、私がうんと頷くと、立ち上がって店を出て行った。

「あんた、実らない恋をしてるんだって？」

ハッとした。もしかして、拓人さんの事知ってる？

「……相手、知っているの？」

「知らない。片想いだとしか聞いてない。」

私はほっとした。さすがのさっちゃんも、そこまで話さないか。

すると修也君が、私の手を握った。

「俺、あんたの事気に入ったよ。」

「えっ？どのへんが？」