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美しくて残酷な世界

第2章 イラダチ

お店に出た私達を待っていたさっちゃんは、私達が手を繋いでいるところを見て、微笑んでいた。

「上手くいったんだ。」

「おう。」

私はちらっと、修也君を見た。

もしかして、計画的犯行?

「もう、修也ったら、加純の話をする度に、『俺に会わせろ。』って、うるさかったんだよ。」

「えっ……」

今度は、修也君の顔が赤くなる。

「加純、これで味方が増えたね。」

そんなさっちゃんに、嫌悪感を覚えた。

「さっちゃん、修也君に私の何を話してたの?」

「別に何も……」

「また、可哀相な家の子供だとか、言ってたの?」

小学校の友達が、陰で皆に言ってた。

『加純ちゃんは、可哀相な家の子供なんだよ。』って。

「加純ちゃん。俺は特別な事なんて、聞いてないよ。」

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